五島うどんの歴史

長崎と大陸を結んだ遣唐使船
遣唐使船

長崎県の五島列島で作り続けられてきた「五島手延うどん」は、
香川の讃岐うどん,秋田の稲庭うどん共に「三大うどん」といわれます。
「五島うどん」は、五島の風で自然乾燥をさせる製法をとっていたため、昔から生産量が少なく、”幻のうどん”と云われてき ました。
なめらかな舌ざわりとコシの強さが生む独特な風味、素朴ながら洗練された味は、現在もなお、”幻のうどん”として麺通を魅了しております。

「三大うどん」は、「歴史が古い」からとか「手延べうどんのルーツ」などが根拠とされていますが、それぞれの「うどん」に特徴があるので、結局優劣や生産量ではなく「どれが一番好きか」ということになるのかもしれません。
「五島手延うどん」の歴史を紐解くと、いろいろな説があるようですが、遣唐使の時代に、五島列島に伝わったと言われています。

五島列島は、遣唐使の寄港地で、東西文化の重要な中継点でもあり、麺文化は、大陸から伝来されたということは間違いがないようです。
五島うどんは、「岩坦索麺と五島うどんの製法が極めて酷似していること」から、中国・浙江省永嘉県岩坦地区に伝わる索麺が五島うどんのルーツではないか?との説が有力視されております。
五島列島は、中国をルーツとする麺伝来の路であり、日本の「麺ロード」の拠点、いわゆる「うどんの里」でもあったようです。

頑固親爺のこだわり

五島手延うどんの美味しさを引き出す、五島の自然塩、椿油、あご(飛魚)だし
厳選された島の天然素材

五島手延べうどんは、「食用の椿油」を塗布しながら引き伸ばすのが特徴です。
一部機械化はしたものの、棒状にした生地を2本の箸にかけ、手で引き伸ばしては束ねる作業を繰り返しながら、紐状に細くし乾燥させ麺を形成していく手法を採用しています。
五島手延べうどんは、この「手延べ」の技の微妙な力加減で手伸ばされているので、コシが強く、切れにくいのが特徴です。

シコシコとした腰の強さや滑らかな食感と麺自体が持つ豊かな風味と「椿油」が調和して、シンプルだからこそ奥深い味わいに仕上がります。
私達 株式会社中本製麺は、今後も「伝承技法」の「手延べ」を継承してまいります。

麺を乾燥させる「はたかけ」工程の様子
乾燥工程(はたかけ)の様子

五島うどん麺匠「しげ(中本茂:なかもとしげる)」は、「安全に」「美味しく」を理念にし、「こだわり麺」を皆様にお届けいたします。
””こだわり””の第一歩は、原材料選びです。
強力粉の中でもとくに引きの強い小麦粉を厳選し、じっくりと時間をかけて捏ね上げ、生地に強く撚りをかけ、延ばしと熟成をこまめに繰り返しながら徐々に麺を細く延ばしていきます。そして時間をかけて乾燥させます。
根気と経験のいる作業ですが、そうする事で五島うどん独特の細麺でありながら、シコシコとした腰の強さや滑らかな食感と喉ごしが生まれます。
また、五島列島の自然がの育んだ最高の天然素材を使用することも、頑固親爺「しげ」のこだわりでもあります。
自生する「やぶ椿」の油や美しい海から採れる天然塩、香ばしく上品な味わいの「あご(飛魚)」など、五島が育んだ天然素材を使用しています。